東京都内のパワースポットでも有名な愛宕神社。
愛宕神社には、「出世の石段」と呼ばれる86段の階段があり、登り切ると仕事運が上がると言われています。登るのはちょっとハードだけど、登った後の境内は癒しの空間。
この記事ではそんな愛宕神社のご利益や見どころ、アクセスをご紹介します。

- 愛宕神社名物「出世の石段」を登って仕事運アップ
- 都内で1番高い天然の山。緑豊かな境内で心を浄化!
- 神様からの撤饌(てっせん)でパワーチャージ
愛宕神社のご利益
愛宕神社は防火・防災など、火に関することに対してご利益を得られる神社です。
他にも、印刷・コンピュータ関係、商売繁昌、恋愛、結婚、縁結びのご利益もあるので、全体的に運気を上げたい人にもおすすめです。
主祭神:防火の神様・火産霊命(ほむすびのみこと)
愛宕神社で「火伏せ」「防火」の神様として祀られているホムスビ。
火の神様ゆえ、母・イザナミから産まれてくるときに陰部をヤケドさせてしまったという逸話を持つ。ゲームやアニメなどのキャラクターのモデルとして人気。



1603年に防火の神様として祀られたんだ
新しい土地で火事が起こらないように願ったんだね!

一緒に祀られている神様たち
メインで祀られている神様と一緒に祀られている神様は配祀(はいし)と言います。
愛宕神社の配祀は次のとおりです。
- 罔象女命(みずはのめのみこと)〈水の神〉
- 大山祇命(おおやまづみのみこと)〈山の神〉
- 日本武尊(やまとたけるのみこと)〈武徳の神〉
- 将軍地蔵尊・普賢大菩薩
パワースポット「出世の石段」を登って仕事運アップ!
愛宕神社と言えば、参道にどんと現れる男坂・別名「出世の石段」が名物。
出世の階段を登ると仕事運と出世運が上がるとされ、愛宕神社がパワースポットと呼ばれる理由の一つです。
急勾配のこの階段が「出世の石段」と呼ばれるようになったのは、徳川三代将軍・家光公とある家臣のエピソードから。
ある日、家光公が近くの増上寺に行った帰りに愛宕神社に寄りました。
満開の梅を見た家光公は、 「誰か、馬であの梅を取って来い!」と命令します。
(いやいや、こんな急な石段を馬でのぼるなんて絶対無理。下手すりゃ死ぬから…)
空気になる家臣たちに家光公がイライラし始めた…そのとき。
見覚えのない家臣が1人、パカパカと馬で石段を登り始めたのです。
家光公に梅を持ち帰ってきたのは曲垣平九郎(まがき へいくろう)という家臣でした。
平九郎の勇気と馬術に感心した家光公は、「日本一の馬術の名人」だと讃えます。
そのおかげで、平九郎は全国的に有名になったそうな。


出世の階段は全部で86段、傾斜40度の急な階段です。当時も同じ環境だったとすると、平九郎は相当馬術に自信があったか、「ここで良いところを見せるしかない!」奮い立ったか。徳川の時代も、楽して出世はできなかったんですねぇ…
たった86段と思いきや、一段一段が高く急なのでけっこうハードです。登り切って振り返ると都心の風景が見えます。江戸時代は周囲を一望できたんでしょうね。
23区内で1番高い天然の山。緑豊かな境内で心を浄化!
愛宕神社のある愛宕山は天然の山です。標高25.7mの小さな山ですが、自然の力でできたと思うとすごい。参拝している方の中にはスーツ姿のビジネスマンが多くいました。
出世の石段を登って汗ばんでも、上は木陰が多くひんやりしているのですぐにひいていきます。
居心地の良い境内
なぜか社殿の写真を撮り忘れていました…奥に見えるのが社殿です。
手水舎で手と口を清めてレッツ参拝。
絵馬に書かれているのは仕事や転職、スキルアップに関するお願いごとが多いです。
太郎坊社、福寿稲荷社、大黒天社。
末社には弁天さま。金運、芸事の上達、縁結び・恋愛成就などご利益は色々あります。
金運アップスポット・児盤水の池
弁財天社の隣には美しい池があります。その名も児盤水(ごばんすい)の池。その昔、源経基(つねもと)がここの水で穢れをとり、平将門の乱を鎮めたとされます。経基が関東に到着したころにはすでに平定されていたという話もありますが…どちらにせよ、天に味方されたというところでしょうか。緑に囲まれ、色とりどりの鯉が優雅に泳ぐ池周辺はすごく居心地が良いです。
鯉は長寿で共食いをしないことから、昔から縁起の良い魚と言われています。
中国では急流を登りきって龍になったという伝説から「登竜門」という故事成語ができました。難関をくぐり抜けて成功を掴んだり、成功のきっかけのことを指す言葉ですね。
そんな鯉に餌をあげると金運がアップするって言うもんだから、軽い気持ちであげてみたら怒涛の勢いで集まってきて地獄のように…
…餌、100円だからみんなあげよう。
池の中にも鳥居があります。池にお賽銭を投げるのは禁止です。
社務所は現代的でおしゃれ
愛宕神社の社務所は現代的でとってもおしゃれ。
お守りやおみくじ、鯉の餌の他に、ちょっと変わったグッズが販売されています。
ユニークすぎるペン
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ペンの中に液体が入っていて、馬に乗った平九郎が階段を登るフローティングペン。
1本1,000円。なかなかのお値段…!縁起物だからね、うん。買わなかった。
お休み処・茶屋で神様からの撤饌(てっせん)うどんを食べよう
境内にはお休み処があり、「撤饌(てっせん:神様からのお下がり)うどん」やカレー、甘味が食べられます。
せっかくだから撤饌うどんを注文してみました。かつおぶしとお揚げの乗ったシンプルなうどんで、好みでとろろ昆布とネギを入れていただきます。
食べ始めると中から梅干しが出てくるサプライズ。歩き回って疲れた体に出汁が染み渡り、元気が出てくる。さつまいものシナモン煮もさっぱりした甘さでおいしいです。
お休み処はテーブル席と座敷があって、座敷からは山の下が見下ろせます。季節ごとに情緒のある風景が楽しめますよ。
出世の階段は降りない!帰りは女坂から
帰りは池の側にある女坂を下っていきます。どこから帰ってもいいのですが、「出世の階段を降りるってちょっとなぁ…」と思い違うルートで降りることにしました。上から見るとこちらもかなり急に見えますが、女坂は男坂よりもゆるやかです。
NHK放送博物館にあるエレベーターでも上り下りできる
実は愛宕神社のすぐ隣にあるNHK放送博物館にはエレベーターがあり、こちらからも愛宕神社にたどり着けます。
出世の石段はかなり急なので、お年寄りや足の不自由な方はエレベーターを利用しましょ。NHK放送博物館は社殿の向かって左側、駐車場の先です。
神谷町方面の階段
NHK放送博物館の側には神谷町方面への階段も。映画に出てきそうな雰囲気の良い場所です。
愛宕神社は結婚式もできる!東出昌大さん&杏さんも挙式
…という訳で、情報解禁になりましたのでご報告します!
昨日愛宕神社に於いて、我が心の姪っ子杏ちゃんが、東出昌大くんと婚礼の式を挙げました!参加して来ました!何故か本当に親族の一部に組み込まれて(笑)!ので、幸せのお裾分けします!まる。 pic.twitter.com/31yRvDqTHG— CARAまるスタッフ (@caramaru) October 5, 2015
新撰組をモチーフとした人気漫画『風光る』の作者・渡辺多恵子さんのツイートより
愛宕神社では神前結婚式を行うことができます。俳優の東出昌大さんと杏さんも2015年に愛宕神社で挙式を行われました。仲の良い夫婦として有名な2人にあやかるのも素敵ですね。
結婚式にかかる費用は80,000円〜と非常にリーズナブルですので、若いカップルや式を挙げていない夫婦にもおすすめです。
愛宕神社の所在地とアクセス・行き方
最寄り駅:日比谷線「神谷町駅」徒歩5分
- 銀座線「虎ノ門駅」より徒歩8分
- 都営三田線「御成門駅」より徒歩8分
- JR「新橋駅」より徒歩20分
おすすめ散策ルート1:愛宕神社+東京タワーで上昇運アップ
愛宕神社から東京タワーまでは徒歩13分。
東京タワーもまた、上昇運アップのパワースポットとして強力な運気をもらえる場所で有名ですから、愛宕神社を合わせて巡れば運気をチャージできそう。
古くからの観光地として世界中から多くの観光客が訪れる東京タワーですが、プロジェクションマッピングやサウンドパフォーマンス、フォトスポットなどもあり、見どころ満載ですよ。
午前中は愛宕神社で参拝、午後は東京タワーに登るコースは休日の散策ルートとしておすすめ。デートや観光に来た友達を案内するのにもいいですね。
おすすめ散策ルート2:増上寺+愛宕神社
増上寺は浄土宗の七大本山の一つで徳川家の菩提寺です。徳川家は江戸城の鬼門(北東)に上野・寛永寺を、裏鬼門(南西)に増上寺を置くことで長く栄えたとも言われています。江戸の町を守っていたパワースポットですね。
最寄り駅は御成門ですが、大門駅から行くとでっかい増上寺大門をくぐっていけるのでおすすめ。
大門駅A6出口から参道を歩き、増上寺大門をくぐって増上寺へ向かいましょう。
巨大な増上寺は圧巻です。私は初めて見たとき「都心にこんな場所があるなんて!」と驚きました。
芝公園周辺はもともと古墳があったりして見どころ満載なので、じっくり散策してから愛宕神社へ。増上寺から愛宕神社は徒歩約15分、途中おしゃれなカフェもあり楽しく散策できますよ。
まとめ
今回は都内屈指のパワースポットと言われる愛宕神社(港区)をご紹介しました。

- 愛宕神社は火の神様「ホムスビ」を中心とした神様の神社
- 出世の石段を登って仕事運アップ
- おすすめ周辺グルメは境内の撤饌うどん
- 出世の階段は降りたくない人は帰りは女坂から
出世の石段(男坂)はとても急で登り切るのはちょっと大変ですが、登ってみると爽やかな気持ちに。「よーし、頑張ろう」という気持ちが自然に湧いて来ますよ。石段のハードさとは打って変わって、境内は穏やかで柔らかい雰囲気です。
余談
フリーライターである私は出世の石段を登って数日後に大きな案件のご相談が舞い込みました。さっそくご利益を賜って驚いています…